イルビゾンテのバッグのシミを消すために色を塗ることにした
お久しぶりです。
以前も書いたんですが、最近の革の仕事はカビ取りが多いっていうのもそうなんですが、色を塗ってはいけない革製品の補色が多いんです・・
今回はイルビゾンテのバッグを補色してほしいという依頼でした。
というわけで、イルビゾンテのバッグを補色しました
といっても、すんなり引き受けたのではなくて、
何度も何度もお断りしたんです。
イルビゾンテはエイジングを楽しむバッグなので塗装されている革とは風合いが全く違う。
もし色を塗ってしまったらおそらくこんな完成系じゃなかった!って思う場合が多いと思うからです。
だから私の説明を聞いて、大丈夫!色を塗ってください!ってお客様にいってもらえても、わたしに不安が残ってしまい、基本的に断っています。
そして今回の場合、バッグを持ってきたお客様の知り合いの方のバッグだったのでなおさら、情報が曲がって伝わっている可能性が高く・・・。
結局私の方が根負けしてため息まじりに仕事を開始。
ビフォー写真をどどんと
よーくみるとたしかにシミがあったりするけど、メンテナンスオイルでメンテしたらわたしならこのまま使うのになあ、と思いながらも物への感じ方は人それぞれ。
気持ちを切り替えて作業に取りかかりました。
できるだけバッグの持ち主が想像してるであろう完成形を想像をして作業を開始。
イメージするのが実は一番重要なことだったりする。
イルビゾンテの補色開始から、完成
色を作ったら、水で薄めて塗っていくんだけど、この手の革は濃いめに塗っていくのが上手に塗れるポイントになります。
薄めの色で塗ったら革がかなり黒っぽくなり、失敗したー!!って慌ててしまいます。
ちなみに、下の写真は途中まで塗ったところ。
ロゴが付いている部分が塗っていなくて、艶がでている方が塗ったところ。
艶の違いはあるけれど、色合いはだいたいあってると思います。
エイジングする革なので色をぴったり合わせるということは不可能です。
ちなみに、もともとはこんな感じ。
ざっと塗ったところを載せてみます。
細かい部分なんかは毎回惚れ惚れするほど上手に塗れてる〜(はーと)って、この瞬間を見るのが毎回の楽しみです!
金属の部分に色が少しまだ残っていますが最後に取り除きます。
革の補色の仕事はやっぱり好き
毎回、依頼された革製品の仕事をとりかかるとき、ドキドキします。
だけど、完成して思い描いていた姿になったときやっぱりこの仕事好きだなーって思います。
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